2014年11月25日火曜日

399)受容体験は生きるエネルギー

シニフィアン研究所(埼玉県上尾市&和歌山県和歌山市)の楽歩愛真です。
なぜ、どうしてとの疑問を持ち、納得のできる答えを知りたいと考えている人にとって、精神分析という対話療法は有効な方法です。
今日は、「受容体験は生きるエネルギー」について書きます。
受容するとは文字通り「受けて容れる(取り込む)こと」。
今の自分のありのままを判定されることなく、改変されることなく相手の中に取り入れられることを意味します。
前回のブログ「ありのままの子どもを認める」でも書きました。
この受容体験をすることが、生きるエネルギーとなることをクライアントから教えられました。
受容されて初めて生命を与えられる。
受容されなかったならば、その先にあるのは「死」だとも教えてくれました。
一方、この受容体験は自発性や自主性を育て、主体性を持つことにも繋がります。
人は幼少期から自発性を持ちます。
例えば、乳児が母の持つスプーンに手を伸ばします。
それを自分で掴もうとする自発性だといいます。
そしてその自発性を受け容れられたら、次第に自ら意図して掴もうとする自主性が出て、その繰り返しが主体性を持つことに繋がるとされます。
失敗することも許容し、受け容れられる体験が成長を促すともいわれます。
失敗するとそれを許容されず、すぐさま修正され、改変されてしまうと 自発性を潰し、自主性も主体性も学ぶ機会を奪われることになります。
これが続くと、やがて主体性を根こそぎ奪われてしまうことになります。
その結果、何もやる気も湧かなくなることでしょう。
それを、あるクライアントは「その先には死しかない」と表現しました。
このように受容体験がないと「生きる意味がない」「死んでしまいたい」「消えてしまいたい」と考えるようになると教えてくれました。
逆に、受容体験は人に生きるエネルギーと生きる意味を生み出すエネルゲンだと教わりました。
ただあるがままを受け容れられる体験、これが人を活かし、生きるエネルギーへと導く。もし、違っていたり、不都合なことがあるとしたら、気づいた時点で自ら修正、改変していくことでしょう。その知を誰もが持っている。その知が動き出すのを見守り続けることが、人を育てる方法でもあると 考えています。
地球におけるマグマのように、人の精神の内奥にもマグマに相当するエネルギーがあると考えたのがフロイトです。
そのエネルギーを「リビドー」、その貯蔵庫を「エス」と名付けました。
全ての人の精神の内奥にあるエネルギーを存分に活かす体験、それが受容体験だと考えます。
対人関係をスムーズするために、このエスからのリビドーを過剰に抑え込んでいませんか?
誰よりも自分が悪いものであると決めてしまっていませんか?
大切なことは抑え込むことより、うまくコントロールして活用することだと言いたいのです。
その一つの方法がここでいう「受容体験は生きるエネルギー」です。
シニフィアン研究所のHP http://signifiant-lab.com/
Twitter https://twitter.com/rakuhomanamiも参照ください。  

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