2012年7月19日木曜日

243)成長を促すために―話をよく聴く(傾聴)

シニフィアン研究所(埼玉県上尾市&和歌山市)の迎意 愛(むかい あい)です。
精神分析という対話療法で心身の悩み相談をしています。

精神分析的視点から、心の成長を促すために、4つのことが必要だと言われます。
今日は、その一つ「3)話をよく聴く(傾聴)」 について書きま

話をよく聴くとは、どういうことかを考えたいと思います。
人の話を聞いているつもりなのに
「人の話をちっとも聞いてない」
と言われたことはありませんか?
自分では相手の言うことを理解しているし、それに対してきちんと返答している。
そのように考えていませんか。

それは、やはり相手の話をよく聴いていないのです。
というのは
相手は実は、答えを求めているとは限らないからです。
つまり、ただ聴いて欲しいのです。
答えが聴きたいときは「どう思う?」と質問してくるはずです。
そうでない場合は
ただ黙って聴くだけを求めているのです。

人の話をよく聴くとは
黙って、自分の考えや意見を言わずに、ただ聴くだけ
このことを傾聴と呼びます。
そして、
「聞く」ではなく「聴く」の文字を充てます。
ちなみに「漢字源」によると
聞=よくわからないこと、へだたったことが、耳にはいること
聴=まっすぐに耳を向けてききとること
とあります。

ややもすると
人の話は、耳に入る音のように聞き、
自分の言いたいことは、
早く相手に聴いてもらいたい、と思う傾向が強いのかもしれません。
ここから
相手の話を聴いているつもりでも、
「人の話をちっとも聴いていない」
と、言われるのではないでしょうか?

再度繰り返すと
人の話をよく聴くとは、
自分の言いたいことは、一時棚上げして沈黙し、
相手の言っている言葉だけをただ聴くこと
このように言えるのではないでしょうか。

シニフィアン研究所では、「傾聴」を大切にしています。
どんな些細なことでもお話ください。
詳しくはこちらへどうぞhttp://signifiant-lab.com/

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